「砂の家」

引っ越しをすると忘れていたものが見つかることってありません?
失くし物もあるけれど。

好きな作家さんなのに
「あれ、この本あったんだ」と気づいて読み返しました。
P1010479.JPG

一言でいえば、この作品は女性のアンチエイジング小説だと思う。
歳月とともに、女がどう思い、流され、そして強く美しくなっていくか。
10年前より綺麗になるには?というヒントがいっぱい書かれています。

老いはそれを自覚し、目をそむけて諦めた時から始まると再確認。

「自分の肉体が、歳月に翻弄され、眼に見えない緩慢な速度で老いに蝕まれる季節にさしかかった時から、ひもじさが生まれたのだった。
(中略)ではいつから老いは始まったのか?」とあり、こんな詩が引用されています。

「遠くに行ってはいけないよ、と大人たちは子供にいう。すると子供は思うのだ。遠くってどこだろうと。ある日子供は遠くというのに出かけてみる。どんどん歩く。ついに迷う。それが遠くなのだ。
何年かたって、子供はあることに気づく。もう誰も彼にこう言わない。遠くへ行ってはいけないよ。たぶんその時なのだ。子供が大人になる境目というのは」

自覚ってせつないですね・・・。
「遠くに行ってはいけないよ」と、自分の存在を認め、しっかり腕に抱きしめてくれる人に出会うと涙ぐみたくなるのはそういう訳だったのですね。
エイジングという壁にぶつかって「ひもじい内面」を抱えたままではいけません。
さらにエイジングが進みます。
でもね、大丈夫です。

もちろん迷うし、心配だし・・・だけど
「この先どう生きるかで過去の体験が生きるか死ぬかが決まるのだ」と心から思います。
だったら、もっともっと素敵な「未来」を、自分しか経験していない「過去」から作ろうじゃありませんか?怖がることはなし


ところで、この作品、「婚活」なんて言っている男性達の必読書としてもぜひ。

「結婚生活の中で夫婦に言葉がなくても意志は通じると思うのは間違いである。」

断言する森瑤子さん。間違うと「砂の家」になってしまうってこと。
夫婦だけじゃなくて、人間関係全般にも言えることなんですが、
それにしても、彼女の筆致は小気味良いことこの上なし。

ただ、男性を一途に信頼している女性にとっては悲しいお知らせも。
「男には三人の女が必要なんだって(中略)ひとりは母親的存在。それから男の背後を守る妻。そして娼婦的な女」
本当ですかこのブログを読んでくださっている男性方。
ひとりで三役の女ができればいいってことですね
作為の不作為じゃなくてできればいいんですけどねー。
ともあれ、私達女性だって求め、そして与えましょう。


なんだか
心の失くし物がひとつ見つかった気分でした




「お金の大事な話」

お友達のお誕生日会。
配られたロタリーの番号「108」を見つめながら
あらゆる煩悩をたぎらせていた私。

そんな時、
社長の松浦から「泉正人さんと飲んでるからおいでよー」という電話が

泉さんはビジネス本のベストセラー著者であり、
美容師から「カネなし、コネなし、学歴なし」を乗り越えて
不動産投資などで大成功をおさめていらっしゃると聞いていたので、
ずーっとお会いしたかったのです。
ありがとう、松浦さん。

ということで、早速ご著書を読みました。

実はとってもお金に無頓着な私。
耳の痛いお話を読み進めながらも、一気読み

「やりたいことが見つからない」と嘆かずに
少ないお給料だっとしても、学んで成長できる仕事を見つけること。
できないことでなく、できることを探す「考える習慣」をつけること。
などなど。

仕組みや考え方次第で(ノウハウ本も多数出されてます)、
大きな結果を生むことになるのだ、と。
非常に分かりやすく、読んだら勇気の出る本です。

いわゆる世間でイメージされる「成功者」の風情ではない泉さん。
だからこそ
フツーの人目線を崩さずに語られたサクセスストーリーが
人の心を打つのではないでしょうか。

家柄や名誉なんて後生大事にしても始まりません。

108つの煩悩なんてふっとびました。
私もがんばろう



「月の恋人」原作者本→思いこみ力美容法

初回視聴率22%だったそうです。
これって今のご時世、すごい数字だと思うのですが、
「キムタクにしては数字があんまりだったね」と業界内ではされているそう。
作りもすばらしかったし、おもろしろかったのに・・・どうしてなんだろう?みたいな。
これだけの期待感を持たれているタレントさんは他にはいないっていうことですよね。
彼ってプレッシャーを力に変えて生きていらっしゃるんでしょうね。

ところで、道尾秀介さんの作品(月の恋人の原作者)をまだ読んでいないと言ったら、
本好き友達にすごーく軽蔑されたので、早速読みましたよ。

なんだか普通だなぁ、と思いながら読み進める内、
道尾ワールドというのでしょうか、他の作品をまだ読んでいないので何ともいえませんが、
すごいです。物語自体が、リアルに見せかけた物語の物語。
読んでいない方は訳が分からないと思いますが
辛い日常から脱することが不可能な少年が自ら生き抜くために選んだ道です。
単なる多重人格小説とは一線を画した作品。確信犯だから。
「みんなだって自分の物語の中に住んでいるんだよ」という主人公の少年の言葉に
ぐっときてしまったのは私だけでしょうか。

美容医療の世界は日々進化しています。
ですが、誰でもできる美容法
一日何度も「私はきれい」と自分に言い聞かせて下さい。
言霊は大事ですので一人の時声に出してもいいかも。
たいていの外見のコンプレックスはこれで解決できると私は信じています。
最初は自分の作った物語の中にしかいないですが、
そのうちだんだん本当にそう思い込むことができ、きれいと言われる日がきますから。

私の知り合いで、決して「可愛い」とは言えないコがいました。
でも、彼女の自信たるやすごいもので、
周囲はその根拠がまった全く理解できなかったのですが
「私はもてる」「かわいい」という自信にあふれていました。
強い「思いこみ力」とでもいいましょうか。
欠点なんてなんのそのです。
そして今では「あの人すごいきれいな奥さんをもらったんだってね」と評判の奥様に。
目鼻立ちは変わっていません。
でも、お顔立ちが全然違うの。確かに表情からかわいらしさがにじみ出ていて、
昔と全然違う。

すごいです。
みんな物語の中に住んでいるかもしれないけれど、
意識の持ちようで現実は変えられるんだと思います。
ある有名なヒーラー(スピリチュアルアウンセラー)の方が言ってました。
「何かを始める前に『成功した』と過去形にして心で三回唱えて下さい。宇宙にある『データベース』が変わりますから」
彼いわく、起こることはあらかじめ「意識のデータベース」で決まっているそうです。
そこにアクセスできるのが、特殊な能力を持った方という訳。

これ怪しいと思いますか?
でも、意識の流れは現実も変える。ダメだと思って成功した試しはないでしょ?
古来、何かを祈願するためにみんなで同じことを唱える集会が行われましたよね。
より強力に宇宙のデータベースを変えるためだったそうです。

かくいう私も、「たるみよ、あがれー」と言いながら、毎日スキンケアしてます。
効果あると思うんですが


私を変えた人生の一冊

もし「あなたの人生にとって一番重要な本は何ですか?」と問われたら
間髪いれずこの作品を挙げます。

大学の頃に出会って以来、私という存在を形づくってきたもの、といってもいいでしょう。

それは価値観の座標軸。私のスタンダードみたいなものでしょうか。
色々な事も学びましたし、時には勇気を湧かせてくれた、必需品でした。
今でも、元気のない時は必ず、そうでなくても、少なくとも1年に2、3回は読みます。
何回読んでも飽きることがなく、そのたびに新たな発見が。

アメリカの高校の必須副読書であることでご理解いただけると思うのですが
フィッツジェラルドの英語は、私にとっては難解すぎ、多義的で極めて美しい文体であるからして、未だにその良さが十分に理解できていません。原文に照らし合わせて、翻訳を読むしかないのが残念。日本でいえば三島由紀夫みたいなものなのかなぁ


もう好きな箇所を引用したらきりがないのですが、
あまりにも有名な冒頭はまたの機会にすることにして、
今回は様々な形で私の内面の柱となってくれた箇所をご紹介します。

"This isn't just an epigram - life is much more successfully looked at from a single window,after all."

「ただの気の利いた警句としてとってほしくないのだが、人生というのは詰まるところ、ひとつの窓から見たほうがはるかに良く見えるものなのだ。」

例えばこういうことではないでしょうか?
コの字型になった建物から、それぞれの人が自分の部屋から中庭にある物体を見ています。
同じ物を見ているのに、ある人にはきれいな丸に見え、ある人にはゆがんだ楕円に見える。
私はこれを「窓理論」と呼んで、理不尽な嫌な目に会ってしまった時、
このフレーズを胸に刻んで心を鎮めます。
だって私の窓と彼(彼女)の窓は違うのだもの、仕方がないって。
逆に、自分と同じような窓を持った人に出会えることもあるので、
その時は無性に嬉しく幸せを感じることができるのです。


"THE GREAT GATSBY"について書くと止まらないのですが、
この作品は三人称で書かれており、客観的でリアリスティックでありながら、
同時にこの上なくロマンティック
楽観と悲観のバランス、希望と絶望、計算と無垢・・・人生における示唆に富んだ深み。
これぞ名作でしょうね。
28歳のフィッツジェラルドが書いたということにただただ驚嘆するばかり。
天才とはこういうものなんでしょう。




社会現象"1Q84 Book3"

昨年、純文学作品が売り切れになったとニュースで流れました。
文学史上伝説になるであろう作品の続編を早速読みました。

George Orwellの"1984"は近未来小説でした。
この作品は、「こうであったかもしれない」1Q84年という過去の世界を描くことで、
「そうでなかったかもしれない」現在の世界を示唆するという、少々まどろっこしいですが、そんな額縁をもっています。

15年くらい前に読んだ、村上春樹「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」の進化版のような作品だなと感じたので、感慨深かったです。あの頃の私はある意味無垢ゆえに傲慢だったなぁと。

さて気を取り直して、
なぜ1Q84が社会現象にまでなったのか私なりに考えてみました

Charles Dickensの新刊が届くのが待ちきれず、港に大衆がおしかけた時代とは違って、
今やゲームやDVDやら色々な娯楽がある時代。小説がこんなに売れるとは驚きですよね。

発売前に情報を一切公開しなかったことで読者の期待感を煽ったから、というのが世間で言われていることですが、
思うに、彼の作品には珍しく、「必殺仕事人」的、ミステリー的なエンターテインメント性が盛り込まれた結果、一般の方にも広く読まれる現象につながったのでは

Book3はさらに純愛ラブストーリー性全開
物悲しさに彼独特の文体でユーモアがミックスされていて、何度も思わず笑ってしまう事態に。例えば「そんな(二級品の)勃起に語るべき意味などない。たぶん。」とか。
←淑女の皆さまごめんなさい

彼の作品には、様々な象徴の解釈を考える楽しみがあり(文学に正解はありませんから)、
ファンタジーの要素満載でありながら、実はものすごくリアルな心や世界のありようが描かれていて、読後、魂がゆさぶられるような感覚になります。その上、一流のストーリーテラーなので、あれよあれよと読んでしまう。大好きな作家さんです

ちなみに、

村上春樹の魅力を知る入口としては、アメリカの出版社が編集・出版して、逆輸入?された短編集がオススメです




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